バツイチナンパ師の結婚体験談 その1

結婚していた僕の過去

何を隠そう、僕はバツイチだ。

したくてした訳ではなかったものの、今ではその話は一つの経験として僕の思い出の中にしまってある。

が、そんな呑気な事が言えるのも後腐れなくさっぱりとお互い別れる事が出来たからこそであって、これが後々裁判だ、養育費だといった問題を残しているようなものであったならば、今のナンパなんかしているような僕は決してありえない。

女というのは相手と別れた後、懲りずにまた別の男と結婚したがる生き物のようだが、男が感じるのはただひたすらに自由と開放感の喜びだけである。

結婚相手との出会いと交際のスタート

付き合っていた女と結婚する事になってしまったいきさつは、一言で言ってしまうと周りに外堀を埋められてしまったのが原因である。

そうはいっても何だかピンとこないだろうから、まずは当時僕の付き合っていた相手の話からする事にしよう。

僕は昔、とある小さなデザイン会社でデザイナーとして働いていたが、そこの同僚の紹介で後に結婚する羽目になる相手と出会ったのだった。

彼女の仕事はアート関係の会社でイラスト等を描いているという事だったが、見た目は質素だし、着ている服とかも地味目な感じで芸術関係の人にありがちな奇抜な格好やファッションとは程遠かった。

当時の僕はナンパ師としての腕を磨いて修行に励む毎日を送っていたものの、まだまだ思うような結果は出せず、女に飢えていたから彼女との交際がすんなりと始まったのは別に不思議な事ではない。

動き始めた陰謀

しばらく付き合っているうち、一度彼女の実家に挨拶を、という話になったが、ハッキリ言うと全く乗り気はしなかった。

このままズルズルと結婚させられるのだけは避けるべきだ。

というのも僕は当時20を過ぎたばかりの遊びたい盛りで、やっと田舎の窮屈な狭い世界から抜け出して貧乏ながらも都会での自由を満喫している所だったので、誰かと結婚して早々に家庭に入るなんていうのは頭の片隅にも無かったのだから。

田舎ではその歳で結婚などはごく当たり前の事であり、下手したら遅すぎる位。

うかうかしていようものならば周りの親戚や親兄弟からは早く結婚して孫を、と口うるさく言われてしまう。

彼女の出身を聞くとやはりそれなりの田舎であったから、同じような考えで育ってきている筈だろう。

僕は田舎者だからその辺の事情や考え方は良く知っているつもりなのだ。

とにかく僕は今誰とも結婚する気は無いし、彼女にそれをハッキリ伝えるいい機会でもあると思ったから、とりあえず彼女の実家に行って両親に会う事にした。

別に断りに行くのであるから、格好などどうでも良かったのだが、一応礼儀として相手に失礼のないようにそれなりの服を用立てる必要があった。

が、当時極貧サラリーマンの僕は一張羅すら持っていなかったので、友人に葬式用のスーツを借りて何とか凌いだ。

彼女の実家に着いた時、はじめは一体何処がそうなのか僕はよく分からなかった。

周りは畑や田んぼが一面に広がっており、ポツポツと民家のような建物が遠くに点在しているだけだったからだ。

その中でも一際大きな建物がそうだという事だったので、そこで彼女がそれなりの金持ちであるというのに初めて気が付いたのだった。

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